MELASMA 肝斑治療
肝斑治療について About Melasma Treatment
肝斑とは頬骨周辺に左右対称にできる、境がはっきりしないぼやけた形のシミのことです。
一般的なシミやそばかすとは異なる治療が必要ですが、これらが合併している場合もあるため、セルフでは改善が困難なことも少なくありません。誤った方法で治療すると肝斑が悪化する可能性もあるので、医療機関で正しい診断を受けて、適切な治療計画を立てることが大切です。このページでは肝斑治療の種類や診療科による治療内容の違い、継続期間、注意点などを解説していきます。
肝斑治療とは? What’s Melasma Treatment?
肝斑治療とは、敏感になったメラノサイトの働きを落ち着かせ、ぼんやりと広がるシミを目立ちにくくするための医療的アプローチのことです。
一般皮膚科では内服薬や外用薬による治療、美容皮膚科ではレーザー治療やピーリングなどが用いられることがあります。肝斑は刺激で悪化する可能性があるため、症状に合わせて慎重に治療方法を選び、継続的にケアすることが大切です。
肝斑の特徴と原因 Characteristics and Causes
-
頬全体に
広がるタイプ -
頬骨周辺に
広がるタイプ -
目尻周辺に小さく
現れる
タイプ -
額や鼻下・口元などにも
現れるタイプ
肝斑は、頬骨の高い位置に左右対称に生じやすいシミの一種です。境界があいまいで、薄い雲のようにぼんやりしている点が特徴です。両頬のほか、額や目のまわり、鼻下、口元などに現れることもあります。肝斑の発症・悪化には、次のような要因が影響すると考えられています。
肝斑の原因として
考えられるもの
- 紫外線
- 摩擦などの物理的な刺激
- ホルモンバランスの変化
- ストレスや生活習慣の乱れ
肝斑治療における美容皮膚科と
一般皮膚科の違い
Which Clinical Department Should I Visit?
一般皮膚科では、炎症や刺激といった悪化要因を抑えて症状を安定させるための治療(内服薬・外用薬)が中心となります。肝斑治療において代表的なトランサミン(トラネキサム酸)は保険適用外ですが、ビタミンC・Eの内服などは、医師の判断により保険診療で受けられる場合もあります。
一方で美容皮膚科では、内服薬・外用薬に加え、見た目の色ムラやくすみの改善を目的としたレーザー治療やピーリングも選択肢の一つとなります。
美容皮膚科 |
一般皮膚科 |
|
|---|---|---|
目 的 |
色ムラ・くすみをケアして肌トーンを整える |
肝斑の悪化因子(炎症・刺激)を抑え、症状を安定させる |
主な 治療内容 |
内服薬・外用薬・ レーザー治療・ピーリング など |
内服薬・外用薬が中心 |
保険 適用 |
なし |
一部あり |
肝斑治療の種類 Types of Melasma Treatment
肝斑治療で用いられる処方薬や美容施術の種類をご紹介します。
処方薬
内服薬
肝斑の治療には、トランサミン(トラネキサム酸)が広く用いられています。トラネキサム酸は、抗プラスミン作用によりメラニン生成に関わる因子の働きを抑えることで、肝斑の改善に働きかけるとされる成分です。また抗酸化作用を持つビタミンCやビタミンEの補助的な併用により、色ムラやくすみを整えやすくなることが期待できます。
- トランサミン
(トラネキサム酸) - 抗プラスミン作用により、メラノサイトを刺激する因子の働きを抑える内服薬です。副作用:吐き気、胃部不快感、まれに血栓症
(既往歴によって注意が必要)
- シナール配合錠
(ビタミンC・パントテン酸カルシウム) - メラニン生成を抑える働きや抗酸化作用が期待されるビタミンC配合剤です。副作用:胃部不快感、下痢
- ユベラ錠
(ビタミンE) - 血行を整える作用や抗酸化作用が期待されるビタミンE製剤です。副作用:胃部不快感、頭痛などの軽度症状
※いずれも肝斑治療を目的とする場合は保険適用外となります。
外用薬
肝斑治療では、ハイドロキノンやトレチノインといった外用薬が用いられることがあります。ハイドロキノンはメラニンの生成を抑える成分で、肝斑を含む色素沈着の改善に広く使用されています。医療機関では高濃度の製剤を取り扱うことができるため、市販品よりも効率的なケアが期待できます。トレチノインは、お肌のターンオーバーを促進し、メラニンを含んだ角質の排出を助けるビタミンA誘導体です。新しい細胞の生成を促すことで、お肌のトーンを整える働きが期待できます。
- ハイドロキノン
- メラニンの生成に関わる酵素(チロシナーゼ)の働きを抑えることで、色素沈着の改善を目指す外用薬です。メラノサイトを減少させる働きや、酸化したメラニンを還元する働きも期待されます。副作用:赤み、刺激感、乾燥、まれに白斑様変化
- トレチノイン
- ターンオーバーを促して、メラニンを含んだ角質の排出をサポートする外用薬です。副作用:赤み、皮むけ、ヒリつき、乾燥
※いずれも国内未承認医薬品(自由診療)となります。
美容施術
肝斑治療では、刺激を抑えながらメラニンにアプローチする美容施術が検討されることもあります。
これらの施術は美容皮膚科などの自由診療を提供する医療機関で受けられます。
- レーザー系
- ピコトーニング
スペクトラ 肝斑トーニング
メドライトC6 - ニードル系
- ポテンツァ肝斑RF
- ピーリング系
- リバースピール
- 導入系
- メソナJ
当院で取り扱っている外用薬・内服薬 Medicine
-
美白内服セット トラネキサム酸
(トランサミン錠・シナール錠・ユベラ錠) / ¥5,500(税込) -
ハイドロキノン 4%クリーム
5g / ¥2,200(税込) -
トレチノインオイルジェル 0.05%
5g / ¥3,300(税込)
そのほか症状に合わせて適切な薬を処方いたします。
肝斑改善をサポートするドクターズコスメ
肝斑は刺激で悪化しやすい特徴があるため、低刺激処方のスキンケアアイテムを選び、お肌のバリア機能を整えることが大切です。当院では、肝斑治療後のアフターケア用に開発された美容液や、明るい肌印象を目指す美容クリームなどをお取り扱いしています。これらは単独で肝斑にアプローチするものではありませんが、医療機関での治療と組み合わせることで、お肌の土台を整える役割を果たします。
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肝斑治療の進め方 Treatment Procedure
肝斑治療は、刺激で悪化しやすいという肝斑の特性を踏まえ、段階的に進めていくことが大切です。まずは内服薬や外用薬で症状を落ち着かせ、必要に応じてレーザー治療やピーリングなどを組み合わせていきます。
なお肝斑とほかのシミが混在している場合は、悪化を防ぐために肝斑を優先的に治療し、状態が安定した段階でシミに対して追加のアプローチを行うのが一般的です。
肝斑治療の期間について Treatment Period
肝斑治療は、刺激を避けながら少しずつ色調を整えていく必要があるため、比較的長期間のケアが前提となります。一般皮膚科では内服薬や外用薬を数カ月単位で、美容皮膚科でも低出力レーザーやピーリングを複数回にわたって行うケースが多いです。
治療内容 |
推奨回数施術間隔 |
|---|---|
スペクトラ |
5~10回2週間ごと |
ピコトーニング |
5~10回1~2週間ごと |
ポテンツァ |
5~10回2〜4週間ごと |
リバースピール |
5回以上1カ月ごと |
メソナJ |
1回〜効果が表れるまで1カ月ごと |
※肌質や症状により回数・間隔は異なります。
治療後の
維持ケア・メンテナンス
Care & Maintenance
肝斑は再発しやすい肌悩みの一つで、物理的な刺激や紫外線の影響を受けると、再び濃く見えることがあります。再発を防ぐには、紫外線対策を徹底し、スキンケア時の摩擦や刺激などに配慮することが大切です。
症状が再び現れた場合は、医師の判断のもとでトランサミン(トラネキサム酸)の内服再開やレーザー・ピーリングでのアプローチが検討されることもあります。治療後も必要に応じてメンテナンスを行いながら、肝斑と上手に付き合っていくことが重要です。
肝斑治療を受ける際の注意点 Precaution
-
肝斑とシミが混在している場合
肝斑とシミが混在している場合は、刺激で悪化しやすい肝斑を優先して治療を進めることが基本とされています。順序を誤ると肝斑が濃くなる可能性があるため、医師の判断のもとで段階的に治療を進めていくことが重要です。
-
副作用
治療中は赤みやひりつきなどの副作用が一時的に生じる可能性があります。症状が強い場合や長引く場合は、治療内容や使用量の調整が必要になることがあるため、早めに医師へ相談することが大切です。
-
ダウンタイム
治療内容によっては、数日程度のダウンタイムが設けられている場合があります。治療を始める際は、事前に期間を確認し、スケジュールに余裕を持って治療を進めることが大切です。
肝斑治療のまとめ Melasma Treatment Summary
肝斑は紫外線や摩擦などの刺激で悪化しやすいため、症状に合わせて段階的に治療を進めていくことが大切です。肝斑治療ではトランサミンをはじめとする内服薬・外用薬のほか、スペクトラ 肝斑トーニングやピコトーニング、ポテンツァ肝斑RF、リバースピール、メソナJなどの美容施術が検討されることもあります。再発や悪化を防ぐためにも、保湿と紫外線対策を継続しながら、無理のないペースで治療を続けていくことが重要です。
よくある質問 Q & A
肝斑は自然に治りますか?
肝斑は30〜40代の女性に多い症状で、閉経を迎える50代以降には、ホルモンバランスの変化により色素が薄くなることがあります。ただし、自然に改善するケースは多くないため、症状が気になる場合は、医療機関での治療を検討することが有効です。
肝斑とシミが混在しているときはどうすればいいですか?
肝斑とほかのシミが混在している場合は、まず肝斑を優先して治療することが一般的です。肝斑は刺激に敏感な症状のため、シミ用レーザーの強いエネルギーをいきなり照射すると、悪化する可能性があります。治療を始める際は、内服薬や外用薬、低出力レーザーなどで肝斑を落ち着かせてから、必要に応じてシミのスポット治療を行うことで、より安全に改善を目指せます。
市販のトラネキサム酸は肝斑に効果がありますか?
トラネキサム酸配合の市販薬でも、肝斑の改善をサポートできる場合がありますが、医療機関で処方されるものとは配合量が異なることが多く、効果の実感には個人差があります。体質や既往歴によっては注意が必要なケースもあるため、医療機関で医師に相談しながら取り入れるほうが安心です。