RED FACE(ROSACEA) 赤ら顔(酒さ)治療
赤ら顔治療について About Red Face Treatment
赤ら顔とは、頬や鼻まわりを中心に赤みが続く症状の総称のことです。
代表的なものとして「酒さ(しゅさ)」と呼ばれる皮膚疾患が挙げられます。ほてるような赤みや小さな隆起を伴う赤みが現れ、放置していると慢性化して治療に時間を要することも少なくありません。このページでは、赤ら顔治療の種類や期間、注意点について詳しく解説していきます。
赤ら顔治療とは? What’s Red Face Treatment?
赤ら顔治療とは、頬や鼻まわりに続く赤みを軽減するために行われる医療的なアプローチのことです。
外用薬・内服薬のほか、IPL治療やレーザー治療などさまざまな選択肢があります。赤ら顔のタイプや背景にある原因によって適した治療法が異なるため、早めに専門医へ相談し、症状に合わせて継続的にケアしていくことが大切です。
赤ら顔の種類と原因 Types and Causes
-
毛細血管の
拡張による赤み -
炎症や発疹を
伴う赤み -
皮膚バリアの
低下による赤み
赤ら顔は大きく、毛細血管の拡張による赤み(紅斑毛細血管拡張型酒さや毛細血管拡張症など)、炎症や発疹を伴う赤み(丘疹膿疱型酒さや脂漏性皮膚炎など)、皮膚バリアの低下で生じる赤みの3つに分けられます。酒さの明確な原因はまだ解明されていませんが、紫外線や急激な外気温の変化、辛い食べ物やアルコール、ストレスなどが増悪因子として知られています。バリア機能の低下による赤みを防ぐためにも、紫外線や摩擦といった刺激を避け、保湿を中心としたやさしいスキンケアを心がけることが大切です。
赤ら顔治療における美容皮膚科と
一般皮膚科の違い
Which Clinical Department Should I Visit?
赤ら顔の治療は、一般皮膚科と美容皮膚科で目的やアプローチが異なります。
一般皮膚科では、酒さや皮膚炎、アレルギーなどの疾患が疑われる場合に、保険診療の範囲で炎症を抑える外用薬や内服薬が処方されます。
一方で美容皮膚科では、
毛細血管の拡張による赤みや色ムラ、残存する赤みを改善する目的で、
IPL治療やレーザー治療などの自由診療を行います。
症状に応じて医療的治療と美容的アプローチを組み合わせることで、より幅広い赤みへの対応が可能になります。
美容皮膚科 |
一般皮膚科 |
|
|---|---|---|
目 的 |
赤み全般を目立ちにくくする |
酒さや皮膚炎の 炎症を抑える |
主な 治療内容 |
IPL治療・ポテンツァ・ Vビーム など |
外用薬・内服薬が 中心 (ロゼックスゲルなど) |
保険 適用 |
なし |
あり |
※赤ら顔が「毛細血管拡張症」と診断された場合は、Vレーザーによる治療が保険適用で受けられる場合もあります(使用機器・施術間隔などの制限あり)
赤ら顔治療の種類 Types of Red Face Treatment
赤ら顔治療で用いられる処方薬や美容施術の種類をご紹介します。
処方薬
外用薬
ポツポツした赤い盛り上がり(丘疹膿疱型酒さ)には、ロゼックスゲルが効果的とされています。ロゼックスゲルは2022年から新たに保険適用になった外用薬で、抗炎症作用や抗菌作用、免疫抑制作用があります。そのほか、症状に応じてイベルメクチンクリーム、アゼライン酸(保険適用外)などを使用することもあります。
- ロゼックスゲル
(メトロニダゾール) - 炎症反応を穏やかにすることで、紅斑や丘疹を軽減させる外用薬です。副作用:刺激感、かゆみ、乾燥、赤みの一時的な増悪
- イベルメクチンクリーム
- 皮膚常在微生物への作用を通じて、炎症性の発疹や赤みの改善を助ける外用薬です。副作用:軽度の刺激感、乾燥、かゆみ、赤み
- アゼライン酸
- 角質調整作用・抗炎症作用により、酒さに伴う発疹や赤み、ざらつきの改善を助ける外用薬です。副作用:刺激感、ほてり、乾燥、軽度の赤み※ アゼライン酸は、日本国内では未承認の医薬品です
(自由診療) - ヒルドイド
(ヘパリン類似物質) - お肌の水分保持力を補う外用薬です。バリア機能の低下が背景にある赤みに対して選択されます。副作用:まれに刺激感、発赤、かゆみ
内服薬
ポツポツした赤い盛り上がり(丘疹膿疱型酒さ)には、外用薬のほかにビブラマイシンやミノマイシンといった、テトラサイクリン系の抗生物質が組み合わせられることがあります。また症状が続く場合には、重度のニキビ治療に用いられるイソトレチノイン(自由診療)や漢方薬(桂枝茯苓丸や温経湯など)が検討されることもあります。
- ビブラマイシン
(ドキシサイクリン) - 細菌の増殖を抑え、炎症反応を軽減させることで赤みをやわらげる、テトラサイクリン系の内服抗菌薬です。副作用:胃部不快感、吐き気、光線過敏症、下痢
- ミノマイシン
(ミノサイクリン ) - 細菌の増殖を抑え、炎症反応を軽減させることで赤みをやわらげる、テトラサイクリン系の内服抗菌薬です。ビブラマイシンとは副作用や飲み方に違いがあります。
副作用:吐き気、めまい、色素沈着、肝機能変動 - ロアキュタン
(イソトレチノイン) - 皮脂腺に作用して皮脂分泌を抑えやすくする内服薬です。炎症が強い場合に検討されることがあります。副作用:乾燥、皮膚症状、脂質上昇、肝機能変動、催奇形性(妊娠中は禁忌)※ イソトレチノインは日本国内では未承認の医薬品です(自由診療)
- 漢方薬
(桂枝茯苓丸・温経湯など) - 血行不良やほてりなど、体の状態を整える目的で処方されます。副作用:胃部不快感、下痢など
美容施術
外用薬や内服薬での治療が難しいほてり感のある赤み(毛細血管の拡張)の治療には、レーザーをはじめとする美容施術が検討されます。これらの施術は美容皮膚科などの自由診療を行う医療機関で受けられます。
- IPL治療
- M22
ルメッカ - レーザー治療
- Vビーム(ダイレーザー)
ジェネシス(ヤグレーザー) - マイクロニードル治療
- ポテンツァ
- 導入治療(バリア機能の乱れが主体の場合)
- メソナJ
※Vビームは一般皮膚科や大学病院の皮膚科にも導入されている場合があります。
当院で取り扱っている外用薬・内服薬 Medicine
- ミノマイシンカプセル / 1錠 ¥110(税込)
- イソトロイン10mg / 10錠 ¥4,400(税込)
- ヒルドイドソフト軟膏 / 25g ¥2,200(税込)
そのほか症状に合わせて適切な薬を処方いたします。
赤ら顔治療の進め方 Treatment Procedure
赤ら顔は酒さ、毛細血管の拡張、皮膚炎、バリア機能の低下など、さまざまな原因によって起こる症状です。まずは医師の診察で赤みの背景を確認し、炎症が強い場合は外用薬や内服薬などの保険診療を優先して進めます。そのあと見た目の赤みが残る場合には、IPLやレーザーなどの美容皮膚科的な治療を組み合わせることがあります。
治療は一度で完了するものではなく、一定の間隔で繰り返し行いながら、お肌の反応に合わせて内容を調整していくのが基本です。日常生活では、保湿や紫外線対策、刺激を避けるスキンケアを継続することで、赤みが悪化しにくい状態を保ちやすくなります。
赤ら顔治療の期間について Treatment Period
赤ら顔の治療期間は、赤みの種類や施術内容、肌質などによってさまざまです。外用薬・内服薬(抗菌薬)の場合は、薬剤によって数週間〜最長でも3カ月までと定められていますが、美容施術の場合は症状に応じて複数回と施術を繰り返す場合もあります。
治療内容 |
推奨回数施術間隔 |
|---|---|
IPL治療 |
5回程度3〜4週間ごと |
IPL治療 |
3〜5回3〜4週間ごと |
ポテンツァ |
3〜5回1〜2カ月ごと |
メソナJ |
1回〜お肌の状態による |
※肌質や症状により回数・間隔は異なります。
治療後の
維持ケア・メンテナンス
Care & Maintenance
一般的な赤ら顔治療は完治を目指すものではなく、症状の寛解や緩和を目的としているため、症状を繰り返す場合は、経過に応じた維持ケアを取り入れることが大切です。一般皮膚科では、ロゼックスゲルやアゼライン酸などが維持療法として検討されることがあります。また赤みのほかに角質の厚みがみられるケースでは、メソナJを定期的なメンテナンスとして行う場合もあります。
赤ら顔治療を受ける際の注意点 Precaution
-
炎症が強い場合
ヒリヒリ感や痛みを伴う場合は、まずは炎症を落ち着かせる治療を優先することが重要です。炎症が残ったまま美容施術を行うと、症状が悪化する可能性があるため、段階的に検討していくことが推奨されています。
-
再発のリスク
赤ら顔は体質や生活環境の影響を受けやすく、治療後も再発する可能性があります。症状に変化がみられた場合は、早めに医師へ相談することが推奨されます。
-
副作用
治療後は赤みや腫れ、ほてり感などの副作用が一時的に生じる場合があります。多くは数日以内に落ち着くとされていますが、症状が強い場合や長引く場合は医師に相談することが大切です。
-
ダウンタイム
美容施術では、施術内容によって数日〜1週間程度のダウンタイムが生じる場合があります。期間中は紫外線や摩擦などの刺激を避け、保湿を中心としたスキンケアを心がけることが大切です。
赤ら顔治療のまとめ Red Face Treatment Summary
赤ら顔治療では、赤みの原因や症状に応じて選択される治療法が異なります。例えば、ポツポツした赤みがみられる場合は、ロゼックスゲルやビブラマイシンなどの炎症を抑える外用薬・内服薬が用いられることが多いです。
一方で血管拡張による赤みが残るケースでは、IPLやレーザーなどの美容皮膚科的なアプローチが検討されることもあります。治療はお肌の状態を確認しながら複数回に分けて行われることが多いため、医師と相談しながら無理のないペースで継続していくことが大切です。
よくある質問 Q & A
赤ら顔は市販薬で治せますか?
ごく軽度の赤みであれば、市販の保湿クリームや抗炎症成分を含む塗り薬、ビタミン剤、漢方などにより、一時的に目立ちにくくなる場合があります。ただし、赤ら顔は原因が複数関与していることもあるため、無理に自己判断せず、症状が続く場合は医療機関へ相談することが大切です。
赤ら顔は1回の美容施術で治りますか?
赤みの種類や使用する機器、お肌の状態にもよりますが、基本的には複数回に分けて行われることが多いとされています。赤ら顔治療にかかる期間は個人差が大きいため、医師と相談しながら適切な治療回数を検討していくことが大切です。
赤ら顔治療後のセルフケアで気をつけることはありますか?
赤ら顔治療後のお肌は一時的に敏感な状態になっているため、紫外線対策と保湿をしっかり行うことが大切です。また長時間の入浴やサウナ、刺激の強い食べ物(香辛料や熱い料理など)、アルコールは赤みが強くなる要因とされているため、治療後はなるべく控えることが推奨されます。
