プロペシア|AGA(男性型脱毛症)治療薬
プロペシアはAGA治療に効果的な選択肢
プロペシアは、AGA(男性型脱毛症)による薄毛の進行を抑えるために広く用いられる医薬品です。
このページでは、プロペシアがAGA治療に効果的な理由や、服用中に起こりうる副作用、必要な注意点、さらに購入方法まで、服用を検討する際に知っておきたい情報を総合的に解説しています。
プロペシアによる治療を検討している人は、ここでの情報をもとに今後のAGA治療に活かしてみてください。
目次
プロペシアとは?
プロペシアとは、脱毛症の1つであるAGA(男性型脱毛症)による抜け毛を抑える飲み薬です。
この薬はAGAの疑いがある段階から予防薬として使用でき、治療を受けた後の毛量維持にも役立ちます。
AGAから頭皮を守るための有効な薬の1つとされるプロペシアは、その効果から多くの医療機関で広く処方されています。
脱毛が進行するサインである「髪の軟毛化」や「抜け毛の増加」といった段階から服用できると、効果を得やすく、費用の負担も抑えられるのでおすすめです。
プロペシアの基本情報
製品名 | プロペシア錠 |
---|---|
有効成分 | フィナステリド |
用量 | 0.2mg/1mg |
用途 | AGA(男性型脱毛症)の治療 |
服用方法 | 1日1回1錠 (治療期間中は毎日服用) |
主な効果 | AGAの進行を抑える・治療後の毛量維持 |
服用対象者 | 成人以降の男性 (女性や20歳未満は服用NG) |
効果が現れるまでの期間 | 一般的に服用から6ヵ月目以降 |
副作用 | 勃起不全、性欲減退、抑うつ症状など |
費用 | 8,000円前後/ヵ月(28錠) |
保険適用 | 自費診療 (処方に保険証などは不要) |
処方できる医療機関 | 一部の皮膚科(病院)/ 美容皮膚科(クリニック) |
プロペシアは60ヵ国以上でAGAへの効果が認められており、発売から30年近くが経過した今でも世界的にスタンダードなAGA治療薬となっています。
また、プロペシアには国内外を問わず多くのジェネリック製品が存在します。
長期的な服用が前提の薬であるため、治療コストを抑える場合にはジェネリック製品の検討も推奨されます。
プロペシアの効果について
プロペシアは、成人男性のAGAに対してのみ、脱毛の進行を抑える効果が認められている薬です。
このため、以下のような原因の異なる脱毛症に対しては効果が認められていません。
プロペシアの効果が得られない脱毛症
・円形脱毛症
・脂漏性/ひこう性脱毛症
・病気に伴う脱毛症状(甲状腺疾患、貧血など)
・抗がん剤治療による成長期脱毛 など
またプロペシアによる脱毛の進行を抑える効果は、服用を続けている間に限られます。
服用をやめると頭皮のDHTのレベルが高まり、ふたたび脱毛は進行していくので、効果をいつまで持続させたいか治療のゴールを決めることが大切です。
プロペシアの効果|髪の変化・改善率・治療期間・併用治療の効果
AGAが起こる仕組み
AGAは、脱毛の原因であるDHT(活性型男性ホルモン)の影響によってヘアサイクルの成長期が短くなり、それに伴って毛包のサイズが小さくなります。
毛包は髪をつくったり保護する器官であり、小さくなってしまうと生える髪は徐々に細く抜けやすくなります。
最終的には新しい髪を作る能力が衰え、、抜け毛や軟毛化した髪が増えることで頭頂部や前頭部での透け感、生え際の後退が目立つようになります。
有効成分フィナステリドがAGAを抑制するしくみ
プロペシアの有効成分フィナステリドは、5α-還元酵素の働きをブロックし、AGAの原因ホルモンであるDHTが頭皮で生成されるのを抑えます。
毎日の服用によりこの作用を持続させると頭皮内のDHTレベルが下がり、それによって脱毛が進行するのを抑えます。
プロペシアの副作用について
プロペシアを服用中にみられる一般的な副作用は、以下のとおりです。
・性欲減退
・勃起不全
・肝機能数値の上昇
・抑うつ症状 など
また副作用ではありませんが、初期脱毛という現象が起こることがあります。
一時的にAGAによって弱った髪が抜け毛となって現れますが、新しい髪の成長がはじまるサインとなっています。
プロペシアの服用方法
プロペシアは、1日1回1錠(0.2mgまたは1mg)を水またはぬるま湯で服用します。
服用時のポイント
・好きなタイミングで服用可能
・効果が確認できるまでの最低6ヶ月は服用を毎日続ける
・水以外での服用は吸収を妨げるので控える
・服用のタイミングと被らなければ飲酒可
プロペシアは、毎日続けることが大切な薬です。
飲み忘れを防ぐためにも、起床時や就寝前など決まったタイミングで服用するのがおすすめです。
プロペシアの服用前に確認すべきこと
以下の人は、プロペシアを服用することができません。
・過去にプロペシアに含まれる成分で過敏症(アレルギー)があった人
・妊娠またはその可能性がある人および授乳中の人
禁忌に指定されているため、服用上のリスクからプロペシアの服用が禁止されています。
また、服用するにあたって特に注意が必要な人もいます。
・うつ病、うつ状態、または過去にうつ病、うつ状態にあった人、自殺念慮または自殺企図のあった人
・肝臓に障害がある人
上記はプロペシアの服用が禁止されてはいはいないものの、服用がリスクになってしまうおそれがあります。
そのため、医師の判断によってはプロペシアを服用できないこともあるので、該当する人は事前に医師に申し出るようにしてください。
プロペシア服用中の注意点
プロペシア服用時には以下のような注意が必要です。
■慢性的に服用しない
治療開始から6ヵ月以上が経っても効果が感じられない場合は、医師と相談して治療法の見直しを検討してください。
■錠剤を割らない
プロペシアの錠剤は割らずにそのまま服用してください。有効成分は経皮吸収することがわかっており、妊娠中の女性が中身の成分に触れてしまうと、男性胎児の正常な発育に影響をおよぼすおそれがあります。
■飲み忘れ
飲み忘れた場合、気がついた時に1回分を服用してください。ただし、次に飲む時間が近い場合にはスキップします。決して2回分を一度に服用はしないでください。
■肝機能のモニタリング
プロペシアは副作用に肝機能数値の異常があり、ごく稀に肝機能障害を起こすことがあります。服用前および服用中は血液検査で肝機能をチェックすることが大切です。異常が見られた場合は医師の指示に従ってください。
■前立腺がんの検査予定がある方
プロペシアは、前立腺がん検査で測定するPSA値を約50%低下させます。正しく評価するためにも、検査を担当する医師にプロペシアを服用中である旨を伝えてください。
これらの注意点を守ることで、副作用や健康リスクを最小限に抑えることができます。
プロペシアを処方する医療機関
プロペシアは、特定の医療機関でのみ処方が可能です。
■皮膚科(病院)
病院の皮膚科でプロペシアを処方しているところもありますが、すべての皮膚科でAGA治療を実施しているわけではありません。
皮膚科でAGA治療を希望する場合には、AGA治療を提供しているか事前に確認する必要があります。
■美容皮膚科(クリニック)
AGAを専門に扱うクリニックでは、プロペシアを含むさまざまなAGA治療が受けられます。
国内外を問わずジェネリックの製品の取扱いもあることから、幅広い薬剤選択肢が可能です。
同じ医療機関でも、皮膚科と美容皮膚科では毛色がまったく異なります。
そのためプロペシアの服用を検討する場合には、クリニックに相談するのが一般的です。
プロペシアの価格について
プロペシアの価格は1ヵ月分(28錠)で8,000円ほどです。
保険適用外の薬となるため、価格は処方を受ける医療機関によって異なります。
また薬剤費のほかに、診察料や検査費がかかることもあり、これら費用も自費負担となることは理解した上で治療を検討してみてください。
プロペシアについてのまとめ
プロペシアは、AGAによる脱毛の進行から髪や頭皮を守る薬です。
その効果から多くの美容皮膚科を中心に多くのクリニックで処方され、治療の第一選択薬として選ばれる機会は非常に多いです。
プロペシアのポイントまとめ
・男性専用の薬
・コストを抑えられるジェネリックがある
・AGA以外の脱毛症には効果がない
・副作用として勃起不全などが現れることがある
・1日1回1錠を最低でも6ヵ月以上続ける必要がある
・服用できない、または慎重な服用が求められる人もいる
・1ヵ月あたり8,000円前後が処方価格の相場
プロペシアは市販薬としては販売されていないので、ヘアケアの一環として使用することはできません。
頭髪に起こっている脱毛の原因を確認してもらうためにも、必ずAGA治療を提供する医療機関の医師に相談して処方を受けるようにしてください。
よくある質問
プロペシアはどんな薬ですか?
プロペシアは、AGA(男性型脱毛症)による薄毛の進行を抑える薬です。
AGAと認められた成人以降の男性のみが使用でき、薄毛の範囲が大きく広がる前から服用すると効果を実感しやすくなっています。
プロペシアの効果はいつ頃から現れますか?
プロペシアの効果を実感できるまでには、最低6か月かかります。
効果には個人差もあるため、毎日欠かさず服用することが効果を高めるポイントです。
プロペシアをやめると効果はどうなりますか?
プロペシアをやめると効果は失われ、髪はふたたびAGAの影響を受けて脱毛が進みます。
時間とともに元の薄毛状態に戻っていくので、毛量を維持したい期間中は服用を続けるようにしてください。
プロペシアは肝臓の負担になりますか?
プロペシアを長期服用した場合、肝臓に負担をかけてしまうことがあります。
副作用として肝機能数値の異常がみられることや、ごく稀に肝機能障害を起こすおそれもあります。
すでに肝臓に障害がある人はこれらのリスクが高まるので、医師の判断によってはプロペシアの処方を受けられません。
プロペシアは成人であれば何歳でも効果がありますか?
プロペシアは何歳でも服用は可能ですが、以下の理由から50歳以降は効果を得にくくなる可能性があります。
・生理機能(代謝や血液循環など)の低下
・AGAが進行しすぎている可能性がある
50歳以降のプロペシア服用は、毛量や脱毛面積などから服用が適切か判断してもらうようにしてください。