プロペシアの効果|髪の変化・改善率・治療期間・併用治療の効果
プロペシアは、AGA(男性型脱毛症)の治療のために用いられる薬であり、薄毛の進行を遅らせることで知られています。
このページでは、プロペシアに期待できる効果や、治療開始後の髪の毛にみられる変化や治療期間、改善率について詳しく解説しています。
さらに、長期服用による耐性の有無についても触れているので、プロペシアの必要性を検討している人もぜひ参考にしてみてください。
目次
プロペシアの効果について
プロペシアは、AGA(男性型脱毛症)に対してのみ効果が認められた薬です。
この薬は、薄毛を進行させる主な原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)というホルモンが作られるのを抑制します。
この作用により、DHTが頭皮で新たに発生するのを抑え、その量を減少させることで脱毛の進行を抑える効果を発揮します。
臨床試験によれば、プロペシアの服用によって以下のような効果(毛髪の変化)が報告されています。
・毛髪密度の増加
・薄毛の進行遅延
・一部の男性における発毛
効果には個人差があるものの、効果がなかった人は1年間でわずか2%です。
服用した方のほとんどに何かしらの効果が認められているので、その効果の高さからAGA治療ではほぼ欠かせない薬とされています。
プロペシアはいつから効果が現れる?
プロペシアの効果は、服用してすぐに現れるわけではありません。
髪の変化を実感し始めるまでの期間には個人差があり、一般的には3~6ヵ月の服用が必要となっています。
開始~3ヵ月
・抜け毛が減る
・生え際に産毛が目立ってくる
~6ヵ月
・産毛が太くなる
・薄毛が目立たなくなってくる
~1年
・明らかに抜け毛が減る
・毛髪にボリュームが出る
・後退していた生え際が前進する
体質や年齢、脱毛部位、薄毛の進行レベルによって効果は変わってくるので、上記はあくまでも目安の1つとお考えください。
プロペシアの効果はいつから実感できるのか?|期間と期待できる髪の変化
プロペシアの耐性について
プロペシアの服用を続けることで、薬に耐性(効かなくなる)がつくという報告はありません。
むしろ、服用を続けることで効果は高まることがわかっており、プロペシア1mgを3年間服用を続けた場合のデータが以下のとおりです。
1年目
改善:58%
維持:40%
進行:2%
2年目
改善:68%
維持:31%
進行:1%
3年目
改善:78%
維持:20%
進行:2%
年数を重ねるごとに10%ずつ改善の割合が増えていることから、継続した服用が重要であることが伺えます。
こうしたデータからも耐性がつく心配はないため、可能な限り早い段階からプロペシアを服用することをおすすめします。
ただし、プロペシアの服用を続けたからといって、AGA発症前よりも毛量が増えることはありません。
あくまでも年相応にとどまるので、過度な期待は禁物です。
プロペシアジェネリックとの効果の違い
プロペシアとそのジェネリックは、どちらも有効成分「フィナステリド」を0.2mgまたは1mg含んでいます。
このため効果については同等され、AGA治療に対しての差はないと考えられています。
それぞれの違いをあげるとすれば、ジェネリックの方が低コストで購入が可能です。
特に長期的な服用を前提している薬になるので、コストの差は治療を続ける上で大きなメリットになります。
現在は国内メーカーだけにとどまらず、美容皮膚科ではより低コストな海外製のジェネリックを中心に処方されています。
ジェネリックの処方機会は多いので、月々にかかるコストから選んでみると予算に収めることができるはずです。
プロペシアの併用治療とその効果について
プロペシアは単体で使用することもありますが、他の治療薬と併用することで相乗効果を得ることができます。
プロペシア単体で効果が期待できるケース
・AGA発症初期の予防治療
・毛髪量が戻った後の維持治療
AGAによる薄毛の進行を抑えるのがプロペシアの主な効果となるので、薄毛が目立ってきている状況では併用治療が行われることが一般的です。
プロペシアとミノキシジルの併用効果
プロペシアとミノキシジルは、それぞれ異なる効果を持っています。
プロペシア
薄毛の進行を抑える効果
ミノキシジル
発毛・育毛効果
頭頂部の透け感や生え際の後退が目立つ場合には、薄毛の進行を抑えるだけでなく、髪を増やす効果を持つミノキシジルが必要になってきます。
そのためAGAから髪や頭皮を守りつつ、発毛を促せる、プロペシアとミノキシジルの組み合わせはAGA治療におけるゴールデンスタンダードとなっています。
他の治療法との組み合わせ
AGA治療において、プロペシアと併用されることが考えられる他の治療法には以下のようなものがあります。
■注入治療
注入治療は、成長因子やフィナステリド、ミノキシジルなどで調合されたカクテルを、薄毛部分やその周囲に直接注入する治療方法です。この方法は、ピンポイントで有効成分を毛根に送り届けることができます。
■ヘアアートメイク
ヘアアートメイクは頭皮色素療法とも呼ばれ、医療用の針とインクで、髪を1本1本を再現して薄毛部分をカバーできる治療方法です。
治療後すぐに見た目を改善できるため、プロペシアによる効果が現れるまでの間の心理的悩みを軽減させます。
■サプリメント
髪の成長に必要な栄養が不足している場合には、ビオチンや亜鉛、ビタミンB群などのサプリメントで治療効果を高めます。髪は栄養でつくられるので、髪の健康維持や成長を後押しするのに役立ちます。
これらの方法をプロペシアと組み合わせることで、薄毛の進行を抑えるだけでなく、見た目の改善や髪の成長を促すことが可能です。
プロペシアの効果がない場合の原因
プロペシアはAGAに対して高い効果が認められていますが、服用したすべての人に効果があるわけではありません。
効果を感じられない一般的な原因として、以下のようなことが考えられます。
・AGA以外の脱毛症
・正しく服用できていない
・服用をはじめてから間もない
・脱毛が進行が著しい
・年齢(生理機能の低下) など
こうした原因を理解し、医師と相談しながら最適な対策を講じることが、プロペシアが持つポテンシャルを最大限に引き出す鍵になります。
また、対策しても効果が感じられない場合には、治療法の見直しを検討することも重要です。
プロペシアの効果についてのまとめ
AGA治療に対してプロペシアは優れた効果を持ち、臨床試験データからも治療を受けたほとんどの人が何らかの効果を実感しています。
より効果を実感しやすくするためにも、以下のポイントを意識してプロペシアを治療に取り入れるのがポイントです。
・薄毛予防としての早期使用
・必要に応じて他の治療も併用する
早くから治療をスタートすることで、プロペシアは薄毛の進行を効果的に抑えることができます。
特に、AGAの初期症状(髪の軟毛化や抜け毛の増加)が現れたタイミングであれば、薄毛が目立つ前に食い止められ非常に効果的です。
髪の悩みや心配事が増えてきたタイミングで、積極的に医師に相談するようにしてください。
よくある質問
プロペシアは服用からどれくらいで効果が現れますか?
プロペシアは、服用から3〜6ヵ月で髪の変化を実感することが多いです。
ただし、効果を実感するまでの期間には個人差があります。
したがって、最低でも6ヵ月は服用を続けた後に医師に効果を確認してもらい、その後も治療を継続するか検討することが大切です。
プロペシアは女性の薄毛に効果がありますか?
プロペシアはAGAのための薬であり、原因の異なる女性の薄毛に用いるべきではありません。
女性の薄毛治療には他の治療法が推奨されているので、適切な治療については医師にご相談ください。
プロペシアの服用をやめると効果はどうなりますか?
プロペシアの服用をやめると、薬の効果は徐々に失われていき、服用前の状態に戻ってしまいます。
薬の効果で毛量を維持しているので、いつまで続けるか目標を持って治療に取り組むのがおすすめです。
プロペシアを1日のうちでいつ服用するのが効果的ですか?
プロペシアの効果は、服用する時間帯によって変わることはありません。
肝心なのは飲み忘れずに続けることなので、治療開始から服用を習慣づけるようにしてください。
プロペシアの効果が得られない原因は?
プロペシアの効果が得られない原因には、以下のようなことが考えられます。
・AGA以外の脱毛症
・正しく服用できていない
・服用をはじめてから間もない
・脱毛が進行が著しい
・年齢(生理機能の低下)
など
効果には個人差もあるので、定期的に医師の診察を受けて髪の変化を確認してもらうようにしてください。