サクセンダの効果|体重減少とウエストサイズの変化を解説
痩せホルモンGLP-1の作用を活用したダイエット薬サクセンダの効果を徹底解説します。
このページでは、サクセンダで痩せるメカニズムだけでなく、実際に期待できる体重減少とウエストサイズの変化についてもデータを用いて詳しく触れています。
GLP-1ダイエットを検討している人は、ぜひ参考にしてください。
GLP-1ダイエット完全ガイド|効果や副作用、薬の種類について
目次
はじめに:サクセンダとは
サクセンダは、肥満症を改善するための食事療法や運動療法をサポートする形で用いる薬です。
もともと2型糖尿病患者の血糖コントロールを目的に開発されましたが、副次的に体重減少効果が確認され、2014年にアメリカで肥満症治療の適応が認められました。
これに続いて、ヨーロッパや韓国なども肥満症の治療薬としてサクセンダを承認していますが、日本では未承認薬となっています。
そのため一般的な病院で処方は行っておらず、美容クリニックなど自費診療による治療となります。
サクセンダで変わる体重管理|最新ダイエット法をわかりやすく解説
サクセンダのダイエット効果
サクセンダは、3つのアプローチによりダイエットを促します。
⇒標準的な食事量でも満足感を得やすくなる
胃内容物の排出遅延
⇒食べたものが胃に長く残って満腹感を持続させる
血糖値コントロール
⇒インスリンの過剰分泌を抑制して脂肪の蓄積を防ぐ
こうしたアプローチにより、体重減少やウエストのサイズダウンといったダイエット効果が期待できます。
実際に海外で行われた研究データがあるので、以下でそれぞれ詳しく解説していきます。
サクセンダの体重減少効果
サクセンダのダイエット効果により、3,731人を対象にした1年間(56週)の研究で85%に体重減少が認められています。
対象者はBMI30以上、または肥満に関連する併存疾患(例:高血圧、脂質異常症、2型糖尿病)を1つ以上有するBMI27以上の成人です。
重要な点として、この研究に2型糖尿病患者は含まれていません。
- サクセンダによる体重減少率
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体重が5%減少した人:62.3%
体重が10%減少した人:33.9%
体重が20%減少した人:~6%
対象者には、平均して21ポンド(約9.5kg)の体重減少が見られました。
また対象者すべてが、日に約500kcal減らした食事制限と、活動量を増やすといったライフスタイルの改善プログラムを受けています。
サクセンダのウエスト減少効果
サクセンダは体重減少に加え、ウエスト周囲のサイズダウンにも効果を示したことがわかっています。
- サクセンダとプラセボの比較
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サクセンダ:マイナス3.2インチ(約8cm)
プラセボ(偽薬):マイナス1.6インチ(約4cm)
この結果から、サクセンダは体重減少に伴って内臓脂肪を減らすこともわかり、使用を続けることでウエストのサイズダウンも期待できます。
内臓脂肪の減少は見た目の改善はもちろん、メタボリックシンドロームや生活習慣病、心疾患などのリスクを低減します。
したがって、サクセンダのダイエット効果は、健康改善の面にも有効な選択肢になると言えるでしょう。
サクセンダの効果が現れるまでの期間
一般的に、サクセンダの使用から1ヵ月を超えたあたりから少しづつ効果を感じ始め、3〜6ヵ月で効果が最大になる傾向にあります。
- 効果が現れるまでのタイムライン
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治療~1ヵ月目
食欲が抑えられることで食事量に変化を感じやすい時期治療2ヵ月目
少しずつ体重にも変化が見られる時期治療3ヵ月目~
食欲抑制と体重減少のどちらも最も実感しやすい時期
投与量を4週間ごとに増やしていくため、治療を開始してすぐに効果を実感することは難しいです。
ただ、上記はあくまでも目安なのです。
治療開始時の投与量や体型・体重、ライフスタイルなどによって、サクセンダの効果が現れるまでに個人差が生じやすいことは覚えておいてください。
サクセンダを途中でやめると効果はどうなる?
サクセンダの使用を途中でやめてしまうと、薬の効果によって抑えられていた食欲は次第に元に戻ります。
治療を中断するタイミングにもよりますが、特に食生活の見直しが不十分だと、1日の摂取カロリーの増加によりリバウンドするリスクがあります。
そのため、目標体重を達成するだけでなく、治療後も体重を維持できるよう、治療期間中に健康的な食事や運動する習慣を身につけることが重要です。
効果がない場合や副作用といった特別な事情がない限り、サクセンダは長期使用にも適している薬です。
サクセンダを使用している間は食事内容・量・回数、そして食べ方にも注意し、積極的に改善していくようにしてください。
サクセンダの効果を実感しやすくするための方法
サクセンダを使用する上で、そのダイエット効果を実感しやすくなる方法はいくつかあります。
以下で紹介する方法を実践し、健康的な体重管理に役立ててみてください。
適切な投与量を知る
サクセンダは、注入量をダイヤルで0.6mg単位で調整でき、最大3.0mgまで増量が可能です。
適切な投与量は個人によって異なり、少なすぎると効果が十分に得られず、反対に投与量が多すぎると副作用が出やすくなることもあります。
サクセンダの使用を続けるには、効果と副作用のバランスがポイントになるので、医師と相談しながら適切な投与量を見つけてみてください。
継続的な使用
サクセンダは、1日1回自己注射を行います。
治療期間中は毎日使用することで効果が持続するため、打ち忘れが続いたり、その日の気分によって使用頻度を変更すると効果が不安定になるので注意してください。
サクセンダの正しい打ち方|使用前の準備から注射手順や注意点を徹底解説
投与するタイミング
サクセンダを投与するタイミングは決まっていませんが、朝・昼・晩のどこの食事量を抑えたいかでタイミングを選ぶのがおすすめです。
サクセンダを投与後、食欲抑制の効果が最大になるのが7.5時間〜11時間後です。
なので夕食の食事量を抑えたいのであれば、朝に投与するのが効果的です。
食事量が多い時間帯から逆算して使用すると、より効率的にダイエットを進めることができます。
生活習慣の見直し
サクセンダの効果を最大限に活かすためには、薬に頼るだけでなく、生活習慣を見直して自己管理できるようになることも大切です。
食事は体重管理の基盤となるため、タンパク質・脂質・糖質をバランス良く摂取するようにしてください。
適度な運動
消費カロリーを増やし、サクセンダの効果を後押しするために、週2~3回、各30分程度を目安に運動を取り入れるのがおすすめです。
十分な睡眠
寝不足が続くと食欲が増加させる一因になります。1日6~7時間の睡眠時間を確保するようにしましょう。
これらの生活習慣の見直しは、治療中はもちろん、長期的な体重維持にも大いに役立ちます。
痩せて終わりではなく、治療後の健康管理も見据えながら、できることから少しずつ改善していきましょう。
サクセンダの効果についてのまとめ
サクセンダは体重減少やウエストのサイズダウンが期待でき、適切に使用することでダイエットのパフォーマンスを最大限に高められます。
また、薬の使用が生活習慣を見直すきっかけにもなり、体重維持や将来の健康増進にも役立ちます。
「ダイエットが長続きしない」「食べるのをやめられない」といった経験がある人は、当院にお気軽にご相談ください。
よくある質問
サクセンダは誰でも使用できますか?
サクセンダは、健康状態や特定の種類の薬を服用中の場合、使用できないことがあります。
この制限は、使用によって得られるダイエット効果よりも、副作用のリスクが上回ることが予想されるためです。
診察時に医師の確認があるので、ご自身の健康状態に不安があったり、服用中の薬があれば申し出るようにしてください。
サクセンダはどのくらい使用すれば効果が出ますか
サクセンダの効果は、早ければ1ヵ月ほどで実感できます。
ただ、副作用を軽減するために低用量からスタートするので、通常は増量するタイミングである2〜3ヵ月目から少しずつ効果を感じ始めます。
サクセンダの使用を中止するとリバウンドしますか?
治療中は、サクセンダによって食欲が抑えられている状態です。
使用を中止すると食欲は元に戻るため、治療期間中に食生活を見直すことでリバウンドのリスクを軽減できます。
そのため体重減少だけを目的にするのではなく、やめた時の体重維持にも重点を置いた治療計画を立てることが大切です。
サクセンダと他のダイエット薬の違いは?
サクセンダと他のダイエット薬の違いとしては、太る原因に対してのアプローチが異なります。
サクセンダ
⇒主に食欲を抑える
他のダイエット薬
⇒食事に含まれる脂質や糖質の吸収を抑える
太る原因は人それぞれであり、単に食べ過ぎている人もいれば、甘いものや炭水化物に偏っている人もいます。
そのため何が肥満の原因かを見極め、適切な治療を選ぶことが大切です。